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歩き遍路用の靴の選び方|重要なポイントやオススメモデルを解説

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歩き遍路用の靴の選び方

四国八十八箇所巡礼は、約1200kmもの距離があるため、歩き遍路での靴選びはとても重要です。

私

靴選び次第で成功の可否が決まると言っても過言ではないでしょう。

そこで『遍路で履く靴の選び方』『選ぶ際に重要なポイント』、『実際に私が歩き遍路で使用したシューズとその感想』等について解説していきます。

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歩き遍路用の靴について

どのようなタイプの靴を選ぶべきかについてですが、あなたがまず最初にすべきことは『オフロード用』と『オンロード用』のシューズのどちらかを選択することです。

① オフロード用シューズ

オフロード用シューズは、主に不整地で使用する用途のシューズです。

未舗装路
未舗装路

未舗装路で使用するために作られたシューズは、トレッキングシューズ・ハイキングシューズ・トレイルランニングシューズなどがあります。

オフロードシューズの靴底
オフロードシューズの靴底

オフロード用シューズの最大の特徴は、アウトソール(靴底)に大きめの凹凸おうとつがあること。

未舗装路はもちろんのこと、ぬかるみ等でも滑りにくくなっています。また雨にも対応しているものが多く、基本防水加工が施されいます。

● 広い意味で言えば、凸凹でこぼこしたソールのアウトドア用シューズのこと全般をトレッキングシューズといいます。

● 基本的にトレッキングシューズは、ソールが硬く足裏があまり曲がらないタイプで、足首を保護するためハイカットミドルカットのモデルが多いです。

● ハイキングシューズは、足裏が曲がるモデルで、ミドルカット、ローカットのモデルが多いです。

● トレイルランニングシューズは、山道を走る用途のためほぼローカットのモデルとなります。

メリット

・未舗装路でもグリップが効くので、安心して歩くことができる

・雨でも濡れない(ただし浸水すると水は抜けない)

デメリット

・アスファルトでの使用の場合、アウトソールが削れやすい

・通気性はあまり良くない(ゴアテックスのものは蒸気は発散するが、それでもイマイチ)

・未舗装路を想定した作りなので、オンロード用に比べるとクッション性は劣る

・重量は重め(特にトレッキングシューズ)

オフロードの代表的なシューズ

トレッキングシューズ

・キーン 『TARDHEE(ターギー)』

ハイキングシューズ

・メレル 『CHAMELEON STORM(カメレオンストーム)』

トレイルランニングシューズ

・サロモン 『SPEEDCROSS 5 (スピードクロス)』

私

オフロード用の場合、防水で、比較的クッション性が高く、且つ重量の軽いトレイルランニングシューズが個人的にはオススメです。

② オンロード用シューズ

オンロード用シューズは、アスファルトで使用する用途のシューズです。

舗装路
舗装路

舗装路で使用するために作られたシューズは、ウォーキングシューズ・ランニングシューズなどがあります。

オンロードシューズの靴底
オンロードシューズの靴底

アウトソールは、オフロード用に比べると凹凸は控えめですが、濡れたアスファルトの走行でも問題ないグリップ力は備えられています。

ランニングシューズには基本防水機能はなく、メッシュでスケスケ。雨には弱いですが通気性が抜群に良いのが特徴です。濡れてもすぐに乾きます。

● ウォーキングシューズは、ランニングシューズに比べ通気性は劣りますが、靴底があまり曲がらず、やや重量があり、振り子の原理で歩くような作りとなっています(アッパー素材が革製のモデルのみ)。

● ランニング・ウォーキングシューズ共に、基本ローカットのモデルとなります。

メリット

・通気性が良い(ランニングシューズ)

・アスファルト用途なので靴底は削れにくい

・クッション性能は高い

・重量は軽い

デメリット

・山道のような凸凹でこぼこ道は不向き

・雨だと濡れる(ただし水はけは良い)

オンロードの代表的なシューズ

ランニングシューズ

・アシックス 『GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)』

ウォーキングシューズ

・ニューバランス 『NW585』

私

オンロード用の場合、軽くて、通気性がよく、且つクッション性の高いランニングシューズが個人的にはオススメです。

私が歩き遍路で選んだ靴について

・遍路道の8割以上はアスファルト

・長距離を歩くためクッション性能を重視

・長時間歩くため、通気性の確保(マメ防止)

・足のむくみに対応する為、適したワイズ(足囲)を選びたい

・雨の日は・・・諦める(遍路を休む。もしくは濡れても構わない)

以上の理由から、ジョギングシューズを選択。

そしてクッション性に定評があり、ワイズも選べる国産メーカーのアシックス『ゲルカヤノ』に決めました。

アシックス『ゲルカヤノ』の特徴

ゲルカヤノ24
ゲルカヤノ24

❶ 抜群の通気性

ゲルカヤノ24

足の裏は人体で最も汗をかきやすい場所の1つで、1日に両足で200mlもの量の汗をかくと言われています。そして蒸れると肉刺ができやすくなります。

通気性の良いゲルカヤノは不快な蒸れ対策だけでなく、肉刺の予防にも効果的です。

❷ クッション性能が高い

一般的なランニングシューズのミッドソール(クッション部)の素材は、EVAやポリウレタンなどの合成樹脂が使われています。

これはスポンジのように細かな気泡を含む構造になっています。

これがクッション性能の源でもありますが、1度履くとその気泡が潰れ、回復するまでに時間がかかってしまうという難点もあります。

そもそも遍路に限らず同じシューズを連日履いて歩き回るのは、シューズにとってあまりよろしくないのです。

ゲルカヤノのゲル(小指球)

しかしゲルカヤノはクッション性能の要として、ミッドソールの小指球部と・・・

ゲルカヤノのゲル(踵)

かかと部にプニプニとしたゲルも内蔵されています。

これは気泡が含まれる類のものではないので、常に最適なクッション性能の恩恵に預かることができます。

現行のモデルでは、小指球部付近のゲルはなくなりましたが、ミッドソール自体も改良されています。

またかかと部のゲルはミッドソール内蔵になり、外からは見えなくなりました。

❸ ワイズ(横幅)の選択肢が多い

ゲルカヤノのワイズ

ゲルカヤノのワイズは、スリム(E)・標準(2E)・ワイド(4E)の3種類。

日本のシューズメーカーなので、日本人に適した足形の上、自分に合ったサイズ・ワイズの靴を選ぶことができます。日本のメーカゆえ普段履いているサイズで問題ないです。

なお日本人は甲高・幅広の方が多いので、同じサイズのワイズ表記でも海外メーカーのものよりややワイズは大きめとなっています。

現行のモデルでは、スタンダード(2E)・ワイド(4E)の2種類になりました。

❹ つま先がシームレス

つま先(シームレス)

つま先部分がシームレス(縫い目がない)なので、つま先が縫い目に干渉することがありません。

意外とこの縫い目の裏側部分に擦れて肉刺ができてしまうという方も多いようです。

歩き遍路の通し打ちで実際に使って見た感想

アウトソール(靴底)の減り具合について

遍路後のアウトソール
この画像はクリックで拡大します。

踵と母子球付近の靴底の減りが顕著に現れています。

その部分の溝はほぼなくなった上、アウトソールだけでなくミッドソールの部分も削れてしまいました。

しかし目立った外傷もトラブルもなく完歩できたので、シューズのアウトソールの耐久性は十分高いレベルのものだと思います。

現行モデルは、アウトソールの耐久性能が向上しています。

足のむくみについて

遍路中、足がむくみ、靴がきつくなったという意見もネット上で目にしていた為、私は1サイズ上のワイズを選択。

遍路中、一度だけパンパンに足がむくんだ日があったのですが、特に問題はありませんでした。

私

むくむことがほとんどなかったのは、コンプレッションタイツを履いていた影響もあると思います。

足がむくむと靴の内側の接地面との摩擦から肉刺が発生するというケースが多いようなので、むくみを考慮し、ジャストサイズよりもワンサイズ上のワイズを選んだ方が無難だと思います。

足のむくみの裏技

なおどんな靴でも、つま先側の紐穴を1つ、もしくは2つ外すことで強引に靴幅を拡張することが可能です。やや荒技ですが・・・。

もしワイズの選択肢のない靴を選んだ方や、足がむくみやすいという方で、遍路中足がむくんで困った場合はこの方法を試して下さい。

足の痛みについて

ゲルカヤノのクッション性能はかなり優秀で、履き心地は柔らかめでフニフニとした印象です。

それでも私の場合、中盤〜後半にかけて足の裏、膝にかなり痛みが出ました。正直、アスファルトが硬すぎるんですよね。

また歩くにつれ徐々にクッション性能が低下したことも原因かと思います。

遍路後のミッドソール
遍路後のミッドソールの状態

ミッドソールのシワは、クッション性能低下のサインです。

一般的にジョギングシューズの性能寿命は、約500km(で買い替えを検討)と言われています。

10代、20代の若者や、いつも数十キロ歩いているというような健脚の方以外は、兎にも角にもクッション性能を一番重視して靴を選んだ方が良いと思います。

私

予算に余裕のある方の場合、中盤以降は靴を買い替えたり、インソール(中敷)を替えるのがベストだと思います。

かかとのフィット感は重要

ヒールカウンター
黄色の線で囲ってある部分が『ヒールカウンター』。硬い素材でできています。

かかとをぐるっと覆うよう外側にヒールカウンターが備わっています。

その圧がちょうど良く、また内側出口付近も返しのようなクッションが付いていてる為、ゲルカヤノのかかとのフィット感は抜群!

個人的に今まで履いた靴の中でかかとのフィット感は一番良かったです。

現行モデルでは、ヒールカウンターは『外側』→『かかと部内蔵に変更されました。

遍路後のかかと内部
遍路後のかかと内部

遍路中、靴下が破れてしまったという方は、かかとが擦れて穴が開くケースが多いです。

しかし穴が開くどころか毛玉の出来やすいメリノウールの靴下なのにほとんど毛玉もできず、靴のかかと内側部分もやぶれたりはしませんでした。

ちなみにですが、欧米人はかかとが出っ張っていて、日本人のかかとはのっぺりしていますかかとのフィット感を重視したい方は日本のメーカーのシューズが良いと思います。

他のお遍路さんの靴について

私

オフロード用、オンロード用の靴を履いている人は、私の見た限りは半々くらいでした。

高いトレッキングシューズを買ったが途中でジョギングシューズを買い直した方もいれば、安価だが今までにトラブルがなく自分に合っている運動靴を使用しているという方、足袋を履いている方、中には裸足の方もいました。

人それぞれといった所です。

お遍路さんの靴

こちらの画像は、山越え直前の宿の他のお遍路さんの靴です。

区切り打ちの人で山越えがある部分を歩く行程の時は、ハイキングシューズを履いている方が多い印象でした。

私

もし区切り打ちであれば、山越えの行程時はトレッキングシューズ。

平地の行程ならジョギングシューズというように2足を使い分けるのがベストだと思います。

なお区切り打ち・通し打ちに関わらず、最初はトレッキング系シューズを履いていたが、ジョギングシューズに履き替えたという方はちらほらみかけました。

しかし逆にジョギングシューズからハイキングシューズに履き替えたという方は一人もいませんでした。

これはやはり遍路の8割以上がアスファルトということが理由でしょう。

私

実際の所、靴の凹凸が必要な山道は遍路全体の1割未満です。

まとめ

私の場合は性能や価格等、総合的に判断してゲルカヤノを選びましたが、体力には自信があり、体も丈夫、年も若いという方は、歩きやすい靴(いわゆる運動靴)であれば正直なんでも良いと思います

それ以外の方は、以下を参考に選んでください。

❶ トレラン・ハイキングシューズ

・防水機能のある靴を求める方(寒い冬の場合は必須)

・加齢により足の踏ん張りが効かず、山道に不安のある方

・遍路路は複数あるが、積極的に未舗装路・山道を通りたい方

・区切り打ちで、今回は山道のルートを通るという方

❷ ランニングシューズ

・クッション性能を重視している方

・アスファルトでも減りづらいアウトソールを探している方

・通気性の良いシューズを求めている方

・軽さや、アスファルト道の歩きやすさを求める方

なお靴に関しては、バックパックや雨具などとは異なり、1度の巡礼で使い捨てとなります。

そのため、あまり予算をかけたくない所ではありますが、歩き遍路では一番重要なアイテムだと思うので、靴に関してはあまり予算を削らない方が良いと思います。

私

個人的には『遍路にはランニングシューズ派』ですね。

そしてゲルカヤノはふかふかした履き心地なのでオススメできるシューズです。

▶︎ 最新モデル

私

なお時期にもよりますが、型落ちモデルだと安価に手に入れられることもあります(毎年10月頃newモデルが発売)。

▶︎ 型落ちモデル

 
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