
ヘッドライトについては、野宿をする方は必須。
宿に泊まる方でも、早朝・夜に歩く方は必要。
なお野宿もしないし、早朝や夜歩く予定はないという方でもできればあった方が良いですね。

個人的に、ヘッドライトは遍路の必携アイテムの1つだと思っています。
ヘッドライトを使う主なシーン
ヘッドライトを使う主な理由は、2つ。
『暗い夜道や手元を照らすため』、そして『自動車に対し、自分の存在を知らせるため』です。
実際に私がヘッドライトを使った時のことを交えて説明します。
薄暗くなってきた郊外で

四国は街中以外、ほぼ街灯がありません。
そのため自動車に対し、自分の存在を知らせる際にヘッドライトを使用。
(車に対しては、道路の右側を歩くときは前方に向けて白色灯、左側を歩くときは後方に向けて赤色灯)
これは自分の身の安全を確保するためでもありますが、ドライバーに対する配慮やマナーが目的でもあります。
晩秋〜初春の時期は、朝は日が昇るのが遅く、暮れるのが早いため、使う機会はあるでしょう。
夜の山道で

アクシデントがあり、すっかり夜になってしまった際、夜道を照らすために使用。
夜の山道(未舗装路)を歩く際に必要な光量は、一般的に300lm(ルーメン)程度と言われています。
なお民宿などの入り時間は15〜17時ですが、ビジネスホテルのチェックインは15〜23時なので、ビジネスホテルを利用する場合、ヘッドライトがあれば夜に歩くことも可能です。
トンネル内にて

これは出口から撮った画像なので明るく見えますが、トンネル内は薄暗いため、車に対し、ヘッドライトで自分の存在を知らせるために使用。
遍路中盤〜後半は、歩道が狭かったり、かなり距離の長いトンネルもあります。
濃霧の際に

単純に暗いというケースだけではなく、濃霧で見通しの悪い場合にも活用できます。
こちらも道を照らす目的ではなく、車に向けて自分の存在をアピールするために使用しました。

画像を数枚見てもらっただけでもわかるように、市街地以外は地元の人なんて歩かないため、ちゃんとした歩道がある所はあんまりないんですよ。
野宿やテント泊の場合、ライトは必須!

どこで寝るにしても、街中以外は基本的に真っ暗です。
スマホのライトだけではどうにもなりませんから、よほどトンマな人でなければ野宿組は皆持参しています。
野宿・野営・テント泊をする場合、ヘッドライトは必須アイテムです。
オススメのヘッドライト6選

PETZL(ペツル)

ペツルは、世界初の登山用のヘッドライトやアッセンダーを作ったフランスのメーカーです。
❶ イーライト

重さ | 明るさ・時間 | 赤ライト | 点滅機能 | 角度調整 | ビームパターン | 電池 | 防水機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
26g | 50 lm(9h) 15 lm(12h) | ○ | ○ | ○ | ワイド | ボタン型 2個 | IPX7 |
エマージェンシー用でありながら必要な機能をほぼ全て兼ね備えた超軽量ヘッドライト。
使用可能な気温は、-30℃ から +60℃。防水機能もIPX7。
ゴム紐の調整パーツに、ホイッスル(笛)付き。収納ケースも付属。

元々重量が軽い上、使用する電池もボタン型のため最も軽量なモデルなので、とにかく軽くてコンパクトなヘッドライトをお探しの方におすすめです。
ちなみに夜の場合、アスファルトの1本道であればこの光量でもいけます。
❷ ジプカ
重さ | 明るさ・時間 | 赤ライト | 点滅機能 | 角度調整 | ビームパターン | 電池 | 防水機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
66g | 300 lm(2h) 100 lm(9h) 6 lm(120h) | ○ | ○ | × | ワイド | 単4型 3本 (充電式にも対応) | IPX4 |
このモデル最大の特徴は、紐がゴムではなく巻き取り式リールタイプということ。ゴムのように引っ張れば伸びて、離せば勝手に縮むため、非常にコンパクトなヘッドライト。
頭だけではなく、手首や腕につけることもできます。
なおペツル製品のほとんどがそうなのですが、別売のバッテリーを使用すれば、充電式に変更可能。
またノクティライト(重さは85g)があればランタンとしての使用も可能。置くだけではなく、本体の底に紐が付いているので、ぶら下げて使うこともできます。

ジプカは、コンパクトタイプでありながら必要な光量は欲しいという方におすすめです。
※ジプカは今年廃盤になったので、在庫限りです。
❸ イコ コア
重さ | 明るさ | 赤ライト | 点滅機能 | 角度調整 | ビームパターン | 電池 | 防水機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
79g | 500 lm(2.5h) 400 lm(9h) 6 lm(100h) | × | × | ○ | ・ワイド ・ミックス | 充電式 (乾電池にも対応) | IPX4 |
樹脂製フレームとゴムを併用した次世代型ヘッドライト。
ライトは前部、バッテリーは後部にあるので重量バランスが良く、フィット感が良い。
頭部だけではなく、首に下げて使用したり、木やテントポールにくくりつけることもできます。
また本体を自立させ、付属の収納袋をライトにかぶせることで、ランタンとしても使用することが可能。
電池は、元々充電式バッテリー(コア)が付属していますが、単4電池の使用も可。

イコ コアは、とにかく明るいライトを探している方や、ランタンとしても使用したい方におすすめです。
Black Diamond(ブラックダイヤモンド)

ブラックダイヤモンドは、クライミング用品を手掛けているアメリカのメーカーです。
❹ アストロ300-R
重さ | 明るさ | 赤ライト | 点滅機能 | 角度調整 | ビームパターン | 電池 | 防水機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
74g | 300 lm 高照度:6時間 低照度:100時間 リザーブ:1.5時間 | × | ○ | ○ | ? | 充電式 | IPX4 |
ブラックダイヤモンドのエントリーモデルの充電式ヘッドライト。容量は1500mAh。
6段階のバッテリーメーターが付いているので、電池残量がわかります。
ちなみにRシリーズはリチウムイオン電池内蔵モデルで、Rがついていないモデルは2022年モデルからデュアルフューエルモデル(単4電池と充電池どちらも使用可。ただし充電池は別途購入の必要あり)になりました。

アストロ300-Rは、充電式でコスパの良いヘッドライトを探している方におすすめです。
▶︎ アストロ300-R(充電池内蔵モデル)
▶︎ アストロ300(乾電池モデル)
Energizer (エナジャイザー)

エナジャイザーは、世界で最初に消費者向けの乾電池や懐中電灯を発明したアメリカのメーカーです。
❺ HDシリーズ
● 125lmモデルの場合
重さ | 明るさ・時間 | 赤ライト | 点滅機能 | 角度調整 | ビームパターン | 電池 | 防水機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
34g | 125lm(7h) 40lm(25h) | × | × | × | ワイド | 単4型 2本 | × |
エナジャイザーのヘッドライトは、光量が125lm、200lm、300lm、400lm、450lmの5種類。
上位機種は、点滅・防水・角度調整・赤ライトモード・充電式・光量調整・複数のビームパターン等の機能を搭載。
● HDE32(400lmのモデル)の動画

エナジャイザーのヘッドライトシリーズは、最もコスパの良いヘッドライトを探している方におすすめ。
一番安価なモデルは数百円、そして一番高価なモデル(充電式)でも3000円程度なので、色やデザインにこだわりがなければこちらのヘッドライトが一番お勧めです。
▶︎ 125・200・300・400・450lmモデル
Tajima (タジマ)

タジマは、建築用ツール・測定器を作っている日本のブランドです。
❻ LEDセフ着脱式ライトSF351D
重さ | 明るさ・時間 | 赤ライト | 点滅機能 | 角度調整 | ビームパターン | 電池 | 防水機能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
91g | 350 lm(8h) 150 lm(20h) 15 lm(65h) | × | × | ○ (上下左右) | ワイド | 単三型 3本 | IPX4 |
頭部ではなく、バックパックのショルダーハーネス(肩のベルト)に取り付けるタイプのライト。
ワンタッチで取り外せるため、ハンドライトとして使用することも可能。
また上下だけでなく、左右にも角度調整が出来ます。

タジマのライトは、使用の際、わざわざバッグから取り出して頭に装着するという手間がないため、夜歩く頻度が多い方や、ダラダラ汗をかくような暑い季節に歩く方におすすめです。
終わりに
私は夜歩くつもりもなかったので、もしものために持って行ったのですが、なんだかんだで夜歩く羽目になったこともありました。遍路は計画通りにいかないことも多々あるので、できれば持参した方がいいでしょう。
もしヘッドライトを持っていきたくない、必要ないという人は、自分のためではなく地元民のためにリフレクター(反射板)くらいは持参した方がいいと思います。
車は急に止まれないので。