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遍路の準備 ❶|装備や持ち物を選ぶ際の心構えや考え方について

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遍路の準備をする際に重要な持ち物・道具・装備の選び方や考え方について説明します。

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遍路を甘くみていると失敗する

遍路ブログや書籍は成功者しか書いていない

遍路をする前に、他の人の遍路体験を綴ったブログ等を読まれた方は多いと思います。

中には若い女性や高齢の方の体験記もあるため、案外誰でもできるものだと思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし当たり前のことですが、遍路ブログは結願した方(踏破した方)しか書いていません実際は怪我や肉体疲労、痛みでリタイアする方もかなり多いようです。

私

私が現地で聞いた話では、通し打ちの方の半分以上は途中でやめちゃうらしいです。

約5kgの荷を背負い、1200km以上の距離を歩くのは楽じゃない

歩き遍路で通し打ちの場合は、5kg以上の荷を背負い毎日数十キロ歩き、且つ、それを約1ヶ月半〜2ヶ月ほど続けることになります。

これはやれと言われて誰でもすぐにできるものではありません。なお区切り打ち、通し打ち、どちらも経験したことのある方の話では、「通し打ちは疲労が蓄積されていくので区切り打ちとは比べ物にならないくらいきつい」とのことです。

そのため、遍路の持ち物や装備選びは非常に重要

成功の可否はこれらにかかっていると言っても過言ではありません。

そんな装備で大丈夫か?

堕天使たちとの戦いに赴こうとするイーノックだが、その身に纏う防具は古代ギリシャを思わせるような様式美溢れる鎧だった。

そんな彼に対し、「そんな装備で大丈夫か?」とルシフェルは問いかけるが、「大丈夫だ、問題ない」とイーノックは自信満々な様子で返す。

しかし、戦いの地に降り立ったイーノックは堕天使たちに敗北を喫してしまう。

とどめを刺されそうになるイーノックだが、「神は言っている、ここで死ぬ運命ではないと・・・」という謎のナレーションが入り、時間が巻き戻される。

再び「そんな装備で大丈夫か?」と問いかけるルシフェルに、イーノックは「一番いいのを頼む」と返すのだった―――。

よほど体力に自信のある方以外は、装備に金を惜しまない方が良い

なんだかんだ言っても遍路は過酷なので、とにもかくにも機能性を重視した製品を選ぶべきです。

なお遍路で一番かかる費用は『宿代』。そのため、日数が増えれば増えるほど費用がかかります

しかし質の良い装備を使用すれば、体の痛みや疲労を軽減することができるので、1日で歩ける距離も若干伸びます。結果、積もり積もって装備にかかった費用をある程度回収することも可能。

仮に予定より3日早く終われば3万近く旅費が浮きますし、逆に3日遅くなれば3万近く旅費が多くかかります(この場合の差額は6万円)。

そしてなにより痛みや疲労のせいでただただ辛く苦しい遍路になるという状況を避けることができます

さらには最悪のケースであるリタイアによってかかる往復の交通費や、買い直す装備・道具代、また無駄に終わった徒労の時間等も回避できます。

とは言え、そうは言っても出来るだけ金をかけたく無いのが人情。なので、遍路装備、道具は基本、今後もなにかしらで使用するであろうものを選んで購入すれば良いかと思います。

そして出来る限り1gでも軽いものを選んだ方が良いです。なお宿泊タイプの歩き遍路の荷物の目安は5kgと言われていますが、これは自分の体重の1/10を目安にする良いでしょう。

身に着ける着衣の素材について

私

私の場合、天然繊維は手拭い(綿)と靴下(メリノウール)のみ。それ以外は全て化繊のものを選びました。

宿の乾燥機を使用すると毎回100〜300円ほどかかりますが、化繊のウェアだと乾燥機を使わなくて済むため、トータルでおよそ1万円ほど旅費が浮きます

その際、洗濯物はどの宿でも部屋干しになるのですが、エアコンの冷房やドライモード(25〜27℃)を使用して寝れば朝には乾きます。

なお手拭い以外の綿製品の場合は、おそらく朝までに乾かないので乾燥機が必要となります(乾燥機は全ての宿に常備されているものではありません)。

伝統と機能どちらを選ぶべきか?

遍路といえば白装束というイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか?

しかし実は白装束が定着した時期は、昭和30年代頃らしく、そんなに歴史の深いものでもないそうです。

白装束に関していえば、汚れが目立ちやすい上、特に歩きやすさなどのメリットはないので、軽量且つ、汗で不快になりにくい化繊などのウェアを中心に装備を整えた方が賢明かと思います。

実際に私が遍路中見かけた歩き遍路の方々は、ほとんどが上着の『白衣』のみでした。全身白装束という人のほとんどはバスツアーの方々です。

金剛杖や菅笠に関しても同じようなことが言えます・・・が、細かく説明すると長くなるので割愛。

もし弘法大師が現代に遍路をするなら・・・

地元の方は物心ついた頃からお遍路さんがいる光景が当たり前なので、昔ながらのお遍路さん像を期待していたり、お遍路さんとはこういうものだという独自の考え方を持っている方もおられます

私は割と派手なコンプレッションタイツ上下を着ていたので、あまり快く思ってないような方も多少いらっしゃいました。で、そういう方に出くわした際、私はこう言いました。

私

「もし弘法大師が現代で遍路をするならこういう物を選択するのではないか?」というコンセプトで装備を選びました。

正直、口から出任せなんですけども。

すると伝えた三人中三人とも判を押したように「その発想はなかった」といって黙る納得していたので、個人的には単純に自分が歩きやすい格好や道具を選んだら良いと思います。

実際の所、弘法大師が現代に蘇り遍路をするならば、こんな前時代的である白装束も菅笠も金剛杖も使わないと思いますよ。

ちなみにリピーターの方ほど、白装束、菅笠、金剛杖等に拘らない方が多かったです。

私は別に白装束、白衣、金剛杖、菅笠、輪袈裟等の道具や文化を否定しているわけではありません。

ただこれらは必ずしも使わなきゃいけないアイテムではないということと、機能性は現代のアイテムの方が良いというだけの話です。

ただしこれらのアイテムは遍路以外では身に着ける機会はまずないので、もし憧れがあったり、使ってみたいと思う方は積極的に使ったら良いと思います。

必要だと感じたら現地購入という選択肢は?

日焼け止めや絆創膏などの日用品はコンビニでも購入できます・・・が、スポーツショップやアウトドアショップは、四国の場合、県庁所在地レベルの都市にしかありません

徳島県徳島市は遍路をする方が大体5日目に訪れるはずです。

ここはまだ歩き始めたばかりなので、よほどなにかしらのトラブルがない限りは装備などを買い直す方はいないと思います。また仮に失敗したと思っても、ここでは買った装備を買い直すことに抵抗がある方が多いみたいです。

高知県高知市は初期装備を立て直せる最初のポイント

ただし通常の遍路道では通らないので、電車に乗る必要があります。スポーツショップの『スポーツゼビオ』やアウトドアショップの『モンベル』等があります。

愛媛県松山市はダメになった装備を買い直せるポイント

ここは遍路道沿いです。私の場合、トレッキングポールの石突きのゴムや、ポンチョを購入しました。

香川県高松市は、あと2日程度で遍路が終わるのでここで何かを買う方はおそらくいません。

というわけで、基本高知と愛媛でしか、装備品の現地購入は不可能なんです。必要になったら現地で購入すればいいという考えはほぼ通用しません。

なお遍路をリタイアする人のほとんどがおそらく徳島・高知県で断念すると思うのですが、徳島市→高知市の間はアウトドアショップもスポーツショップもないことも理由の1つだと思います。

区切り打ちの方はともかく、通し打ちをされる方は出発前にきちんと装備を整えてから遍路を行った方が良いでしょう。

ただただつらい遍路になるか、実りある充実した遍路になるかは事前準備次第!

『段取り8分・仕事2分』という言葉があります。

これは事前準備の重要性を説いたもので、ざっくりいえば、きちんと段取りすれば仕事の8割は終わったも同然という意味です。なので極端な話、遍路の成功の可否は出発前に決まっているといっても良いと思います。

そのため、装備や持ち物選び、計画、体力づくり等の事前準備はしっかりと行ってください。

私

ちなみに私が遍路装備で特に重要だと感じたアイテムTOP 5は、バックパックシューズ靴下サポートタイツトレッキングポールです。

人それぞれ装備にかけれられる予算も異なるとは思いますが、この5つに関しては機能性を重視し、出来るだけ質の高い物を選ぶことをお勧めします。

あとは遍路前の歩行練習で、自分に必要な(機能を備えた)装備も自ずとわかってくるものだと思います。

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