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【歩き遍路】通し打ち8日目 22・23番寺

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今日も1日睡眠不足の巻

遍路二回目夫婦のおじさん

山茶花さざんかには、初日に会った遍路二回目夫婦のおじさんも宿泊していた(なお奥さんは帰ったらしい)。

「なんや兄ちゃん、初日に足痛めてたのに思ったより根性あるなぁ」と昨晩お褒めの言葉を頂いたのだが、残念ながら私は根性なんてものは一切持ち合わせていない。ではなぜ足を痛めているにも関わらず遍路を続けているかと言えば、“ 面白いから ”に他ならない。

出発前の不安は杞憂きゆうに終わり、おじさんの一言で遍路を楽しんでいることに気づいた。

第22番 平等寺(びょうどうじ)

平等寺

寺は、宿のすぐ隣にある。

平等寺の階段

この寺を訪れる方々は、うっかり小銭を落としてしまうそそっかしい人が多いようだ。(んなわけない)

詳しくは知らないが、これは厄落としの風習らしい。

今日の天気は晴れ。天気が良いと気分も良い。

工事中

遍路道も少しずつ変わっていくようだ。

苔の生えたアスファルト道

木陰の中を進む。

前方にお遍路さんを発見!

鉦打トンネル

うっ!急に強烈な便意が襲ってきた!

最悪のケースも想定しながら歩くことに。

私

ティッシュは・・・持っている!

恥ずかしながら私は18才まで自宅以外のトイレで用を足すこと(大)ができなかったのだが、今は野外でも大丈夫だ。本気を出せば!

でも自宅以外で用を足すのに抵抗があるという人は案外多いみたいだ。気持ちはわかる。

ヘンロ小屋

看板を見ると、次の寺まではあと11kmの表示。

先ほど前方にいたお遍路さんは以前会ったことのある人なのだが、話しをしたくないのだろうか。わざわざ道の向こう側に渡って地べたで休憩していた。彼は私が嫌いというよりも、そもそも人とあまり接したくないというような雰囲気の人だ。中にはそういうタイプのお遍路さんもいる。

ひょっとしたら何か深い悲しみを抱えて遍路をしているのかも知れない・・・が、態度が偉そうな上、感じも悪かったので違うような気がする。ただのひねくれものかな?

が、正直、肛門との戦いに必死でそれどころじゃない!休憩したら漏れそうだ。

この辺は、遍路シールが全くないので、上の看板を頼りに進む。

ようやくトイレを発見したが、残念ながらもう便意は引っ込んでしまった。

辺川休憩所

便意もおさまったので、休憩。

そして出発。なんにもない国道をただひたすら歩く。

途中で車にかれ、ぺしゃんこになった蛇を発見したが、やはり遍路道には蛇が出るみたいだ。はぁ〜、くわばらくわばら。

え!まだあと16キロもあるの?!

目を疑ったが、どうも先ほどの看板の11kmという表示は車用のルートの場合らしい。どっと疲れる。

この脇道が正しい道っぽいけど・・・

どう見ても利用されている痕跡こんせきがないため引き返すことに。

脇道

その後、進んだ先には再び脇道が出現。

どうやら先ほどの道はここに繋がっていたようだ。行ったところでただの回り道だった模様。行かなくてよかった。

お接待おにぎり

軽トラに乗ったおじさんにもらったおにぎりを食べる。

私

もらっといてこんなこと言うのもなんだけど、正直、ちょっと米が臭うな。

食えなくはないけども。

恥ずかしながら私は18才まで、家族以外の人間が作ったご飯が食べられなかった(飲食店等は除く)のだが、今は誰が作ったご飯でも大丈夫だ。現に今知らないオバァが握ったであろうおにぎりも食ってるわけだし。

でも他人が握ったおにぎりを食えないって人は案外多いみたいだ。気持ちはわかる。

ちなみに18才で何があったかを端的にいうと“ 親元を離れた ”ってだけだ。きっかけは案外そんなもんだったりする。

海だ!

どうやらここは海水浴場らしい。とても綺麗だ。海は広いな大きいな。

だが前方の坂道を見てげんなりする。

トンネルの出口付近で、蛇が出現!頓狂とんきょうな声をあげてしまった。

毒があるのかどうかが判別出来ない為、蛇は全て怖いのだ。正直、毒さえなきゃ、蛇なんてただの動く紐なのだけど・・・。

野生の栗
道路脇の栗

野生の栗なのだが、これは食えるのだろうか。ほったらかしにされているということは、食えるけどあまり美味しくないのかもしれない。

ようやく次の街が見えた。

ここはまごうことなき港町。のどか〜。

ドラム缶を再利用した看板

生きているアジが1匹50円とは安い。さすが港町である。

ちょうどいい場所があったので、トイレ休憩兼お昼ご飯。

今日の昼食は、山茶花(宿)で頂いたパンだ。

宿の昼食(お弁当)について

次の日の行程で食事をとるような店があまりない場合、宿で昼食(大抵おにぎり)を持たせてくれる。ちなみに山茶花のように無料(お接待)の場合もあるが、大抵有料。

ここからはまた峠道。

私

坂道は、膝が辛い。

でもこういう自然に囲まれた道は、好き好き大好きの戸川純とがわじゅん

頂上からの景色

こういう景色が拝めるのなら峠道も悪くない

・・・と、思うようにしてる。

本日2つ目の港町に到着。

休憩所があったので、ちょいと一休み。

えびす洞

えびす洞

ちょうど中からバイク旅行中のお兄さんが出てきた。奥に何があるのか訪ねたら「ほこらがある」との返答。

私

うーん、祠かぁ・・・。

「すぐそこだよ!」って言ってたけど、めんどいからパス。

なんかとんでもないとこ(崖)に建物が建っている・・・。

なんかとんでもないとこ(岩)に木が生えている・・・。

恋人岬

恋人岬

イメージキャラクターが2組(4匹)もいることに驚いた!どっちかはいらないだろうに。

公募した結果、応募総数2通だったのだろうか?

恋人岬の案内板

先ほどの祠はそういうものだったのか、と納得。

なお恋人岬には、“ 潮騒しおさいをききながら愛を語り合う恋人達 ”はいなかった。

しかし愛を語り合うって具体的にはどう言うことなのだろう。愛の定義について議論を重ねるわけじゃないよね。(当たり前だバカ)

忠愛所

やってなかったぞ!

この橋を渡れば、薬王寺だ。

地元のイカした自転車乗りのおじさん。

速い人なら、この辺りから室戸岬むろとみさきまでの距離を1日で往復してくるらしい(約150km)。徒歩と違って自転車は早いな。

コンビニに寄ったらすでに打ち終えた香川の先達さんがいた。おじさんは、先達の証である“ 赤い杖 ”を携え、全身白装束しろしょうぞくというスタンダードな遍路ファッションである。

どうやら今回の遍路はここで終わりらしく、「一緒に歩けて楽しかった」と言って頂いた。私のような迷惑しかかけていない小僧(世間的にはおっさん)にも心配りを忘れないところはさすが先達たる所以ゆえんといえるだろう。

先達さんは今日は新しくできたという宿に泊まるそうだ。先達というのは、遍路アドバイザーのような側面もあるため、日々情報をアップデートしているらしい。

ちなみに遍路初心者は、毎日大体25km前後の距離を歩けば、43〜45日くらいで無理なく廻れるので、それを目安にするとよいそうだ。

第23番 薬王寺(やくおうじ)

寺には、ここ数日でおなじみの面子が勢ぞろいしていた。

茶房 たにひょう

茶房たにひょう

時間に余裕があったので喫茶店でシンさんとお茶。

彼は、毎日眠れないらしい・・・というか、寝ても夜中に何度も起きてしまうのだそう。異国の地で慣れないことをしていることが原因だとは思うが、環境の変化には強くないらしい。元々酒好きらしいが毎晩浴びるように酒を飲んでいるのは、それも理由の1つみたいだ。うーん、大変そう。

だがこれは人ごとでは無い!実は私も毎日3時間しか眠れていないのだ(唯一ビジネスホテルに宿泊した時だけ6時間眠れたけど)。私の場合は、寝つきが異常に悪いのだ。またそれに加えて、1日2回うんこが噴出するお腹のトラブルにもちょっと困っている。

「お互い大変だ」とめあった後、彼にとっては貴重であろう 睡眠改善薬ドリエル ”を1粒分けてくれた。どーしても眠れない時は、これを使うのだそうだ。これはありがたい!

茶房たにひょうの主人

たにひょうの主人(なんだけど、ややこしいから奥さんと表記した方がいいのかも?)。とても明るく、話好きの奥さんだ。

お接待する気は満々なのに、この店は遍路道を1本外れるため、あまりお遍路さんが来ないらしい。壁一面に頂いた納め札をびっしり貼るのが夢だが、全然集まらないといておられた(陽気にだけど)。

奥さんから愉快な内助の功の話を聞かせて頂いたのだが、大事なことは『循環させること』なのだそう。

今日のお宿 人の家

店を出た際、喫茶店に来ていたお客さん声をかけられる。私達の話をちょろっと聞いていたらしく、家へのお誘いを受けた。

確かに今日はビジネスホテルに当日飛び込みの予定だったから行けるっちゃ行けるのだが・・・一瞬躊躇ちゅうちょしてしまった。正直に言うと、なんか怖いから、である。

だがお接待は断らない!ここは素直に厚意に甘えることにした。

ホテル 白い燈台

大きい風呂の方が気持ちよかろうとのことで、ご主人に大浴場のある崖の上のホテルに車で連れて行って頂いた。

なおここはオーシャンビューの露天風呂なのだが、夜は真っ暗で何も見えなかった。

景色を楽しみたい方は、日没前の入浴がオススメ。

また話して見ると感じの良いご夫婦だったことに加え、ドリエルを飲んだこともあってか久々に6時間眠ることができた。

私

あ〜、良かった。

歩数? 歩(記入し忘れのため不明)
距離約 22 km
初の山越えの巻

遍路は予定通りにはいかないの巻

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