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【歩き遍路】通し打ち7日目 20・21番寺

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ふれあいの里さかもと
ふれあいの里『さかもと』

宿から遍路道沿いのコンビニまで、車で送迎。

飲みものを購入し出発。1ℓくらい必要かと思ったが、香川の先達さん曰く、「荷物になるし、500mlで足りる」とのこと。

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初の山越えの巻

今日は、山を2つ超える厳しい行程だ。

私は12番寺のある焼山寺山を飛ばしてきた為、これが遍路初の登山になる。

どうやらあの山々を越えなきゃならないようだ。

山の入り口付近には、貸し出し用の金剛杖が置いてあった。山では杖があった方が良いということだろう。

最初は、傾斜の緩やかなコンクリート道。

その後は、延々こんな感じの段差の山道。

坂道の場合は、平坦な道とあまり変わらず水平移動感覚で進めるのでさほど問題ではないが、段差となると話は別。どうしても片足で体全体を持ち上げる必要があるので、大変。膝がぶっ壊れそうだ。

でも額から汗をダラダラと流しつつ、ひたすら登る。

中腹からの景色

いつのまにかこんなに登っていたという事実に驚く。

石畳の道

ここは思った以上にデコボコしていて歩きにくい。

第20番 鶴林寺(かくりんじ)

鶴林寺

納経所の方から、先日この寺でスズメ蜂に刺され、救急車で運ばれたお遍路さんがいたという話を聞き、戦々恐々

なお山に関しては「次の山の方が100mほど高いが、ここより傾斜は緩やか」という話を聞き、安堵する。

が、なんとこの寺には、自販機が無かった!

私

もう全部飲んじゃったよ!

正直、500mlじゃ足りない・・・。

ソフィーさんとエヴァーさんを発見。彼女たちも同じようなペースみたいだ。

番外のおじさん

昨日一緒の宿だった番外も一緒に廻ってるおじさん】。遍路は2回目だそうだ。

四国別格二十霊場のこと。

四国八十八ケ所と合わせると、計108寺で煩悩の数と同じになるため、一緒に廻る人も多い。

番外のおじさん曰く、「遍路はなんだかんだいっても、最後は気力!」だそう。また「2人の先達と一緒に廻れるなんて幸運なことなんだよ」とも言われた。確かにその通りだ。

なおこのおじさんは先ほど手をアブに刺されていたのだが、蚊・スズメバチ・アブが、遍路3大害虫なのかもしれない。

カニ歩き

下りの段差で足が辛い時は横を向いて“ カニ歩き ”をするのが良いと先達さんに聞き、即実行。確かにこうすると使える関節が増える為、膝の負担を軽減することができる(これはやってみれば分かる)。

延々続く下り道

膝がやられているので、段差のある下りは他の人の倍以上時間がかかってしまう。

あっという間に全員にごぼう抜きされてしまった。

私

ようやく終わった!

・・・と思いきや、まだまだ下り坂は続く。

前日の雨の影響で地面が濡れていて、すべりやすくなっていた。

遍路でトレッキングシューズを選択する人の気持ちがちょっとだけ分かった。

このデカイ岩に足を乗せたら、すべって転んだ。

前のめりにいったのだが、とっさに逆足で軌道を変え、脇の茂みに逃げることができた。危なかった。岩は滑りやすいので注意が必要だ。

命の危険を感じたので、取り付け式のスパイクをはめた。

持ってんだったら最初から使えよ!・・・と思った方もいるだろうが、その通りである。でもこれ、実は念のために持ってきた雪用スパイクなのだ。

なお雪用ではあるが、なかなか具合は良かった。

ようやく休める場所があったので、休憩。

しかし喉が渇いた。今なら汚ないおっさんが口をつけたペットボトルの飲料だろうがなんだろうがゴクゴク飲めそうだ!

みかんなのか、すだちなのか、かぼすなのかは不明。

山の終わりを告げるとある民家の盆栽

にある休憩所で飯を食っている先達さん2人と合流。この先は休憩所がないらしく、ここで昼食を取るのがベストなんだそう。

でも自販機はこの先に行かないとないらしいので、先へ進むことに。

自販機

自販機を発見。ちなみにここで必ず飲み物を買った方が良いそうだ。

さらにしばらく進むとベンチを発見。

私

あれ?ここにも休憩するところがあるぞ。先達とはいえ、間違えることもあるんだな。

そう思いつつ、さらに先に進んだ所、地元のご夫婦に「この道じゃ無い」と言われ引き返すことに。どうやら先ほどの自販機のところを左折するのが正解だったらしい。

先達さんの言うことは正しかった。当たり前だ。多分飲み物の量に関してもそうなんだろう。

しかし出発してからこの自販機まで3時間半もかかる為、これからこの山を登るという遍路初心者には1ℓの飲料を携帯することをお勧めしたい(※時期にもよる)。

ちょうど食事を済ませた先達さん2人と合流。自販機の前の道から橋を渡る。

本日2つ目の山へ突入。納経所の方に聞いた通り、傾斜は緩やかだ。

うん、うん、確かに緩やか。

沢の音を聞きながら歩く。

私

こんな道が続くなら最高だ

・・・と、思ったらやっぱり段差のある山道が出現!

正直、さっきの山もこっちの山もどっちも変わらん!

ただしこちらの山は、道の脇にちょっとだけ逃げ場があった。段差よりは、坂道を歩く方が楽なのだ。

「あと30分くらいだから頑張って!」

初の逆打ちお遍路さんに遭遇し、励ましてもらった。

よしよし、先達のお2人に離されずになんとか登れたぞ。

第21番 太龍寺(たいりゅうじ)

太龍寺

特になし!

ソフィーさんもいた。

彼女は若く見えるが、なんと47才なのだそう!デジイチだか一眼レフかわからないが、でかいカメラをえていたので尋ねたら、ご自身のWebサイト(ブログのようなもの)を教えてくれた。

 

ここからの下りのルートは3択。

① 傾斜が緩めで長めの道
② 傾斜がきつめで短い道
③ ロープウェイ(ただし歩行距離は1番長くなる)

迷うことなくロープウェイを選択。理由はもちろん膝が痛いから。

現在時刻は13時55分だが、急げば間に合うらしい。先達さん二人に乗り場を聞き、ダッシュで向かう!

ロープウェイ乗り場(太龍寺駅)

太龍寺駅

ぎりぎり間に合った!

ロープウェイの発着時刻

0・20・40分(1時間に3本)。

太龍寺のロープウェイ

客はまさかの私一人。貸切状態だ。

私

こんなに客が少なくてやっていけてるのだろうか

太龍寺のロープウェイのダイソン扇風機

・・・と思ったけど、ダイソンの扇風機がついてるから大丈夫そう

太龍寺のロープウェイからの景色

天気はあまり良くないが、眺めは良い。

ロープウェイではガイドのお姉さんが色々と説明してくれる。

途中、山へ登ってくる側のロープウェイの客が手を振っていたので振り返したのだが、どうもテレビクルーのようだった。ローカル番組の撮影でもしていたのだろうか。

あっという間にロープウェイ乗り場けん道の駅に到着。

から山の天辺てっぺんを眺める。

しかし頂上も含め、ここでも風雨(主に風)がすごい。ポンチョを着ているので、やたらと蒸し暑い。

虹

虹が出ていた。こういうのが見れるなら雨もそう悪く無い。

すだちの無人販売所
すだちの無人販売所

『エン』がカタカナ表記である理由が気になったが、おそらく大した意味も理由もないと思われる。

でもあれかな?看板の文字は『漢字』と『ひらがな』と『カタカナ』の全てを使いたかったのかな?

それこそ「なんで?」だけど、おそらく大した意味も理由もないと思われる。

私

あったらすいません。

目印である道の駅へ向かう。あと1キロだ。

なお道の駅は休みだった。定休日ってあるんだな。(そりゃあるだろう)

私

こっちかな?

怪しいと思いつつ進んだが・・・やはり道を間違えたようだ。1kmくらい損した!

最後の小山

なんと最後に100mくらいの山越えが残っていた・・・。

もう山はないと思っていただけに、精神がごそっと削られる。「あー!」とか「もー!」とか「ちきしょう!」などと叫びながら登る。もう山が嫌いになりそうだ。

山終わりの休憩所

どうやら杖はここで返却するらしい。

しかし誰が杖を運んでいるのだろう。ボランティアの人かな?

私

本当に疲れた・・・。

普通の人は、12番の焼山寺で山を経験しているからそうでもないのかもしれないが、私はへとへと。精も根も尽き果てた。

「こんにちは。頑張ってください」と中学生の子に声をかけてもらったので、ちょっと元気が出た。

心が弱っている時に優しい言葉を投げかけられたら、大抵の奴はイチコロである。現に私は、彼にお小遣いをあげたくなってしまったくらいだ。

今日のお宿 山茶花

17時40分に到着。かなり遅れてしまった。

遍路宿の入り時間について

民宿の入り時間は、基本的に15〜17時

遅れる際には電話を一本入れる必要がある(なお入れないと向こうからかかってくる)。

山茶花の夕飯

今日の宿泊客は、私を含め7人。

遍路という共通の目的がある為、話題に困ることはない。年齢や性別、国など関係なく談笑できるところも、遍路の良い所であり醍醐味だいごみでもあるのだろう。

シンさんは「日本のお年寄りは皆元気だ!」と言っていたのだが、遍路に来る人達がちょっと特別なのではないだろうか。皆60代後半〜70才前半なのに、この異常なまでの元気はつらつアンパンマンっぷりには、実は私も舌を巻いているのだ。カメレオンばりに!

“ 元気があるから遍路に行く ”のか、それとも“ 遍路に行くと元気が出る ”のか。鶏が先か、卵が先か・・・みたいなものだが、謎だ。

遍路宿の決まり

遍路宿は、夜9時でお開きなので、21時を過ぎたら部屋に行きましょう。

歩数32597 歩
距離約 23 km
初の20km越えの巻
今日も1日睡眠不足の巻
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