
基本的な参拝の手順とその作法

ユーチューブに手順・作法の動画がアップされているので、まずはこちらをどうぞ。
山門

❶ 合掌し、一礼してから山門をくぐる。
手水舎

❷ 手と口を清める。
鐘撞堂

❸ 鐘をつく。

なお鐘は心静かに優しく撞いてください。
本堂

❹ 本堂に向かう。
ろうそく立て

❺ ライターや寺の用意した種火を用いて、ろうそくに火をつけ、ろうそく立てに刺す。

なお回転式のろうそく立ての場合は、手前でも問題ありません。ただしできれば上の段から使用すべきだとは思います。
❻ ろうそくの火を使い、線香(3本)に火をつける。
香炉(線香立て)

❼ 線香を寝かさずに立てるように置く。
納め札入れ

❽ 納め札入れに、納め札を納める(写経をした方の場合は、さらに写経奉納箱へ写経を納める)。
賽銭

❾ 賽銭を入れる。
読経

❿ 他の参拝者の邪魔にならぬよう賽銭箱付近の中央は避け、脇に退いてから、読経を始める。

なお他にも参拝者がいるのであれば、迷惑がかからない音量で読経した方が良いでしょう。

般若経600巻(文字数は約60億)の真髄をわずか262文字にまとめた無敵の呪文『般若心経』と、その寺ごとに祀ってある御本尊のための呪文である『御本尊真言(×3)』。本堂ではとりあえず最低この2つさえ唱えておけばOK。あとはお好みで。
なお御本尊は寺ごとに異なる為、御本尊真言も寺ごとに異なります。

また磬子や鰐口のある寺もあるので、叩きたい方はお好みで。
⓫ 終わったら合掌し、一礼。
大師堂

⓬ 本堂で行ったことを同様に繰り返す。
唱えるお経は本堂とはやや異なります。『般若心経』と弘法大師に向けた呪文である『大師宝号(×3)』。大師堂ではとりあえず最低この2つさえ唱えておけばOK。あとはお好みで。
納経所

⓭ 納経所で納経する(御朱印を頂く)。
扉を開けて入る際に「こんにちは」。
納経帳を渡す際に「お願いします」。
納経帳を受け取る際に「ありがとうございます」。
扉から出る際に「どうもお世話様でした」。

・・・と、私は言っていたのですが、これは別に正式な作法とかではないので、ご自由にどうぞ。
寺を後にする

⓮ 山門を出た際、本堂に向かって合掌一礼。

以上です。
その他

●本堂・大師堂・納経所の前にはそれぞれ案内板が置いてあるので、建物を間違える心配はありません。

● 合掌に関しては、スタンダードな堅実心合掌、真言宗でのみ使用される金剛合掌、どちらでも構いません。
● 四国八十八箇所寺は、全てが真言宗の寺ではありません。具体的には、臨済宗、曹洞宗、天台宗、時宗などの寺もあるのですが、遍路は弘法大師のイベントなので、基本的には真言宗の作法で問題ないと思います。
● 寺の作法は仏様や弘法大師が決めたものではありません。作法は人が決めたルールなので、宗派によって解釈が異なるが故に作法も異なります。

ちなみに私の場合、遍路中、磬子は3回鳴らしていました。2回という決まりは終わった後に知ったからです。でも別に気にしてません。
終わりに
マナーや作法の類は他者への配慮や合理性から生まれたものだと思うので、周りの参拝者に迷惑をかけず、且つ寺への配慮がある行動であれば基本的には問題ないと思います。