今日は、遍路初の40km越えの行程を組んだ。
昨日は休めたことも理由の1つだが、数日後に40km越えの打戻りがあるので、その予行演習という意味合いもある。
天気は、もやもや。
旅は道連れ世は情けの巻
Y字道で突っ立って悩んでたら、車に乗った方がわざわざ止まって道を教えてくれた。
親切ゥ〜!
第37番 岩本寺(いわもとじ)
なんだこのどでかいローソクは!とんでもない奴がいるぞ!
・・・と、思ったが、これは寺の用意した種火らしい。こんなの初めて見た。
ここは御本尊真言が5つもあった。普通は1つなのに。正直めんどい。
3連休最終日のためか、早朝にも関わらず人がやたらと多かった。お遍路さんではなく、そのほとんどが観光客だ。
少しもやが晴れてきたようだ。
プロゴルファー猿が使っているゴルフクラブ
・・・のような杖が落ちていた。
遍路道を通る。が、やはり高低差があり膝に負担がかかってしまう。
うーん、失敗した。
今日もどこからともなくお遍路さん。
愛媛のおじさん
ちょこちょこ会う【愛媛のおじさん】だった。
「いつも追い抜いて行くのに、なぜか毎回後ろから現れるね」とのお言葉を頂戴する。
なんかすいません。
こぶしのさとは、温泉が湧いているのか。
たこやき こむぎ
たこ焼き屋で、ギルくんと再会。
たこ焼きを食いながらギルくんと話したのだが、少し日本語が下手になっていた。
しばらくニューカレドニアから来た若者と廻っていたため、英語脳になってしまったことが原因だと思われる。
ギルくんの使っているガーミンのGPSウォッチ。
彼曰く、元々マラソン用に買ったものらしいが、遍路でも活躍。GPS機能を使うとかなり電池を食うらしく、歩数計のみの使用なのだが、それでも歩数に応じたある程度の距離は測定できるらしい。
その後、彼に「一緒に歩きましょう」と誘われたのだが・・・うーん、どうだろ。
長時間誰かと一緒に歩くのってあんまり好きじゃないんだよな。
一応、自分より速い人と連れ立って歩きたくないと伝えたのだが、私に合わせてくれるというので承諾した。なんだかんだ言っても誘ってもらえるってのは単純にありがたいことだし、『旅は道連れ世は情け』って言葉もあるし、なにより彼は単純にイイ奴だからだ。
ギルくんは休憩時間と回数が多く、まだ初心者遍路的な歩き方だった。
私はそんなに休憩したくないので、ギルくんの休憩中も先に進むことにした。合わせてくれるそうなので、それくらいは主張してもよかろう。どうせすぐ追いつかれるだろうし。
歩いていたら、変なライダーにジロジロと見られた。
あらやだ、怖い。
と思ったが、森の巣箱の代表のおじさんだった。どうやらツーリングのついでに様子を見にきてくれたらしい。
「ヘルメット持って来てくれたら乗せてもらえたのになぁ」
「あ、そうかぁ・・・」
「いやいやいや、冗談ですよ!さすがに2日連続で送ってもらうわけにはいかないですから」
ほんとそう!でもちょっと乗りたかったのも事実だ。
再びギルくんと合流。
彼は遍路中にバックパックのチェストストラップが壊れたらしく、下校時の小学生よろしくショルダーハーネスを手で持ちながら歩いていた。抑えてないとバックパックが揺れるらしいのだ。
そのせいでトレッキングポールを持って来ているのに使えないみたいだ。なお彼はスマホも一度落として液晶画面がバッキバキに割れたそうだ。さすがにそれは直したそうだが、バックパックは売ってる所自体も少ないだろうし、厳しいだろう。大変そうだ。
トンネルを抜けたら・・・
海!
変な島が浮いてる・・・いや、実際に浮いてるわけではないけど。
赤文字の場所が現在地だが、まだ四国遍路の総距離の半分にも到達していない。
まだまだ先は長そうだ。
わざわざ展望台を作らんでもなぁ、ここは別に高台でもないし・・・って感じ。
ギルくんは現在都会に住んでいるが、実はもうちょっと自然の豊かな場所でのんびり暮らしたいと言っていた。所謂、スローライフのような感じなのかな。
日本に限らず、韓国でもそういう流れはあるらしく、ブルーベリー農家になった知人もいるんだと。そういうのは韓国も日本も案外変わらないようだ。
しかし住むところ(環境)って人生においてかなり重要だ。起業家の大前研一も著作でこう言っている。
人間が変わる方法は3つしかない。
1番目は時間配分を変える。
2番目は住む場所を変える。
3番目は付き合う人を変える。
この3つの要素でしか人間は変わらない。
最も無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。
大前研一著:『洞察力の原点』より引用
でも田舎も都会もどちらも良いところ、悪いところがあるのでこの選択はかなり難しい。私は15回ほど引越しを経験していて都会にも田舎にも住んだことがあるが、一生となると、正直選べない。理想を言えば、2年に一回くらいの頻度で引っ越したいくらいだ。
普通は仕事のために土地を選ぶのだろうけど、土地のために仕事を選ぶことも可能ではある。ただ後者の方が、難しいとは思うけども。
ギルくんは野宿メインなので通夜堂に泊まることもあるそうだ。
寺の無料宿泊施設。布団やシャワーがある所もあれば、ただのガレージ(車庫)の場合もある。なお88番の全ての寺にあるわけではない。
先日泊まった寺では、夜に音楽イベントが行われていたとのことで、スマホでその動画を見せてくれた。そういうイベントをやっているような寺もあるみたいだ。
また野宿では蚊が出て困るという話を彼から聞いたので『顔用虫除けネット』と『虫除けリング』をお接待した。彼の場合は、一度スズメバチに刺されているので、再び刺されてアナフィラキシーショックで死なれたらかなわんという理由もある。
ちなみに韓国にスズメバチはいないらしい。
郵便局を利用したかったが定休日。そういえば今日は日曜日だった!
そして困ったことに休憩所が全然ない。
休憩所・・・かと思ったが、民家の敷地内にあるので多分違う。
「今日はお互い今までの最高距離を歩いたね!」と談笑しつつ歩く。
誰かと歩くことの最大のメリットは、肉体的な辛さをあまり感じずに歩くことができる点だろう。また人によっては精神的な辛さも緩和できるのかもしれない。
ようやく休憩所を発見したので、ようやく休憩。
波の音を聴きながら、砂浜でゴロゴロしたいものだ。
道の駅 ビオスおおがた
ギルくんの今日の寝床がまだ未定なので、作戦会議。
その結果、スーパー銭湯に向かうために電車に乗るギルくんとはここでお別れ。
もう夕暮れ時だ。西日が眩しい。
芝は足の裏に優しいので、道路を無視して芝生の上を歩く。
ホテルはもうすぐそこだ。
ウミガメや卵泥棒がいるのだろうか。しかし一体何に使うのだろう。食うのかな?美味いのかな?盗むという行為の背徳感も相まって激ウマだったりして。
そういえば『ウミガメのスープ』ってあるもんな。私の知っているウミガメのスープは、推理ゲームのことだけど・・・。
今日の宿 ネスト・ウエストガーデン土佐
着いてそうそう受付で麦茶を振舞ってもらった。
ここは遍路宿というより、サーファー御用達の宿といった感じかな?
布団が敷いてあるのは単純にうれしい。しかも無圧布団だ!
浴衣も可愛い。しかも茶羽織付きだ!
やたら美味いのだが、久しぶりの洋食だからなのか、単純に料理が美味しいからなのか分からない。両方なのかな?
歩数 | 57363 歩 |
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距離 | 約 40 km |