元祖ネッククーラーを開発したサンコーから、第6世代モデルの『ネッククーラーSlim』が登場!
昨年モデルのデメリットをすべて解消し、コードレス使用とモバイルバッテリー使用時を両立させたネッククーラーの『一つの到達点であり完成形』ともいえる製品となっています。
そんなSlimの、良い点・気になる点を、昨年度モデルと比較しつつレビューします。
ネッククーラーSlimの仕様
カラーは、『ブラック』、『ホワイト』、『グレー』の3色。
内容品
- 本体
- 専用バッテリー
- コード
- 説明書
※ 納品書、もしくはレシートが保証証がわりとなります(保証期間は1年間)。
サイズや重量・コード長について
前モデルとほとんど変わらず、といった感じです。
本体左右の伸縮部でサイズの調整が可能です。
サイズ | 最小:幅130x高さ45x奥行80(mm) 最大:幅160x高さ45x奥行160(mm) |
首回り | 最小:約37cm 最大:約50cm |
重量 | 本体:約140g 専用バッテリー:約80g |
ケーブル長 | 120cm |
防水防塵IP33
IP規格の防塵等級は0〜6の7段階、防水等級は0〜8の9段階。
ネッククーラーSlimは、防塵・防水どちらも『3』(昨年のモデルと同様)。
具体的には、砂埃には弱いが、多少の雨は大丈夫といった程度です。
『Slim』と『Evo』の違いは?具体的にどこが変わった?
Slimという名の通り、本体左右のパーツ(冷却プレート部の所)が薄くなりました。
専用バッテリーの形状を変え、重心の位置を変更。バランスを改善し、より重さを感じにくく、ずれにくい仕様になりました。
\#ネッククーラーSlim 担当デザイナー/
今年のこだわりポイントはココ?‼️ pic.twitter.com/hT0QJyl5Py— サンコーレアモノショップ公式 (@thanko_web) April 26, 2022
そして特に大きな変更点は以下の3つです。
● 冷却性能がUP!最大-15℃ → -17℃へ
● 吸気口の位置を改善!より髪の毛を巻き込みづらい構造に
● 専用バッテリー・モバイルバッテリー、どちらの使用時でも冷却性能は同じに
ネッククーラーSlimの特徴と使ってみた感想
冷却効果が-2℃向上!より涼しく快適に
ネッククーラーの冷却システムは、小型の冷蔵庫などにも使用されているペルチェ素子。
電源を入れればすぐに本体左右の金属部(アルミ)が冷却。接地した首の両脇を冷やすことにより、循環する血液(動脈)を間接的に冷やすという仕組みとなっています。
寒い冬など効率的に体を温めるため、太い血管のある首や腰にカイロを貼るのが推奨されていますが、大体それと同じ理屈です。
Slimは、冷却プレートの形状が変更されました。
横幅は短くなった反面、縦幅が長くなったことにより、血液を間接的に冷やす時間が増えました。
ペルチェ素子は、電気を流すと片面が冷却、もう片面は発熱するという仕組みゆえ、実は放熱が重要。
ヒートシンク(熱伝導性の高い金属でできた放熱板)の形状・大きさがパワーアップし、放熱性能が高くなりました。
そして冷却性能も最大-15℃→-17℃にUP。
関節的に冷やす時間も増えた上、冷却性能も向上し、より涼を感じられるよう改良されました。
冷却モードは、強・弱・ゆらぎの3つのモードを搭載。
強モード | 外気温より-10 〜 -17℃ |
弱モード | 外気温より-4 〜 -8.5℃ |
ゆらぎモード | 強 ⇆ 弱モードを交互に |
スイッチは1つだけ。
長押しで電源のオン、オフ。1回押すごとにモードが切り替わるというシンプルな設計です。
Slimは、スイッチの位置が本体上部から後部に変更され、スイッチボタンの大きさも10倍以上にUP!
より操作しやすくなりました。
Slimの冷却効果は?冷却プレートを測定した結果
非接触型温度計で測定。
電源off時の冷却プレートの温度は、25,1℃。
「2秒で冷える」という謳い文句通り、電源を入れればすぐに冷却が始まります。
Evoの温度は、こんな感じ。
Slimの温度はこんな感じ。
Slimは昨年度モデルと比べ、およそ『専用バッテリー使用時:-6℃』、『モバイルバッテリー使用時:−3℃』冷却性能が高いという結果になりました。
もちろん使用環境により温度は上下しますが、確実に冷却性能は向上しています。
今日の秋葉原の最高気温☀️は27度!?
— サンコーレアモノショップ公式 (@thanko_web) April 27, 2022
歩くだけで汗ばんできたあなたに|・ω・`)チラッ
つけるとひんやりしますよ〜?#ネッククーラーSlim pic.twitter.com/z5GQtdK87j
Slimは外気温最大-17℃なので、他社メーカーの製品も含め、現時点で一番冷却性能が高いネッククーラーとなります。
吸気排気口を改善!排熱を感じず、より髪を巻き込みにくい仕様に
Evoの吸気・排気口は、側面360度に備わっていましたが・・・
Slimは、吸気は前部内側、排気は後部外側という筒状の排気構造(煙突やダクト等)に変更。
側面→内側に吸気口を設けたことで髪の長い女性でも結わずにそのまま使用することも可能なレベルに。さすがにボブは厳しいと思いますが、女性の髪の巻き込みはほぼ解消されたといっても問題ないのではないでしょうか。
そして後方から排気することにより、排熱が直接肌に当たらなくなりました。
ひょっとしたら「冷却プレートが短くなったことで肌への冷却範囲が狭まったのではないか?」と思う方もいるかもしれませんが・・・
Slimの吸気口部分は、そもそも肌に密着していなかったので問題なし。
もし過去モデルのネッククーラーをお持ちの方は、鏡で確認してみてください。
というより、この部分。役に立っていないばかりか、むしろ湿度の高い夏は結露によって濡れてビチャビチャになっていました。
この吸気口は、より髪を巻き込みづらく、排気が顔にかからず、結露による不快感も抑えられ、さらに落下防止ストラップをつけることも可能になったという一石四鳥とも言えるアイデアだと思います。
ストラップは、ジョギング等、運動時に使う方向けのアイテムです。
通常利用の場合は、落下しないので特に必要ありません。
ファンの音量について
ファンが、プロペラファンからシロッコファン(キッチンやトイレの換気扇に使われているタイプ)に変更されました。
シロッコファンの特徴は、プロペラファンに比べて静音性が優れている所。
Evoは、風量を弱めることで音量を抑えた反面、放熱性能を犠牲にしていましたが、Slimは、放熱性能を損なわず、音量を配慮した作りに改善されました。
ファンの音は、特別うるさくも静かでもなく・・・普通ですね。
ちなみに以前までのモデルは弱モードと強モードで風量が異なっていたのですが、Slimは同じ風量に変更。結果、揺らぎモードでも風量の切り替わりがなくなりファンの音が気になりにくくなりました。
カバーの着脱が容易!メンテナンスが簡単に
Evoの場合、本体内部へのアクセスは、ドライバーを用いてネジを外す必要がありました。
しかしSlimは、裏蓋部のネジを廃止。スライドするだけで簡単に外すことができるようになりました。
吸気によりたまってしまったホコリや汚れを手軽に除去することができます。
メーカーは、冷却性能が落ちてきたらエアダスター等で清掃(シートシンク部分)することを推奨しています。
調整パーツや専用バッテリーが落ちる心配がなくなった
Evoは、奥行きを調整するパーツがはめ込み式。
これがかなり緩めの作りになっていたため、ポロポロと落ちやすいのが難点でした。
slimは、そんな意見を反映し、固定式に変更。ガッチリ接着されているので、もう落ちる心配はありません。
そして調整パーツだけでなく、バッテリーも落ちにくい構造に強化されています。
専用バッテリーの付け方は以下。
これは寄木細工職人とか宮大工の仕事か?と思うほど、ギッチリはまり、落ちる心配は皆無。
というより、むしろギッチリすぎて女性や子供・高齢者の場合、慣れるまでは出し入れしづらく感じるかもしれませんが、専用バッテリーの充電や、モバイルバッテリー使用時のケーブルを繋ぐ接続端子は専用バッテリー部に備わっています。
そのため基本的には、バッテリー自体を外す機会はないので、特に問題ありません。
外す機会があるのは、『手元で操作可能』+『本体の軽量化』ができるリモコン付きUSBケーブルを使う方や、交換用の専用バッテリーをお持ちの方くらいですね。
専用バッテリーについて
専用バッテリーの容量は、2000mAh。
なお替えの専用バッテリーがあれば、長時間コードレスで使用することも可能になります。
ちなみに専用バッテリーの充電時間は4時間です。
専用バッテリー・モバイルバッテリー時の冷却性能が同じに
Evoは専用バッテリーとモバイルバッテリー使用時で冷却性能が異なる仕様でしたが、Slimはどちらも冷却性能が変わらない仕様になりました。
昨年度のモデルに比べ、コードレスでの使用時、格段に冷却効果が高くなったというのは嬉しいですね。
これを待ち望んでいた方も多かったのではないでしょうか。
ただその反面、モバイルバッテリーの使用時間が短くなりました。これは単純に冷却性能を上げたために、消費電力が大きくなったためです。
▶︎ Slimの使用時間(10000mAhのモバイルバッテリーの場合)
モード | 使用時間 |
強 (外気温より-10 〜 -17℃) | 約5時間15分 |
弱 (外気温より-4 〜 -8.5℃) | 約10時間30分 |
これがSlimで、唯一気になる点でしょうか。
ただこれに関しては冷却性能とのトレードオフって感じですね。
ただSlimの場合は、Evoと違いコードレス時でも冷却性能の変わらない専用バッテリーがあります。
専用バッテリーを併用するのであれば、長時間の使用も可能です。
モード | 専用バッテリー | モバイルバッテリー (10000mAh) | 合計 |
---|---|---|---|
強 | 約1時間 | 約5時間15分 | 約6時間15分 |
ゆらぎ | 約1.5時間 | 約7時間半 | 約9時間 |
弱 | 約2時間 | 約10時間半 | 約12時間半 |
長時間強モードで使いたい方の場合は、モバイルバッテリーの容量UPで対応する感じですね。
モバイルバッテリーについて
できればスマホ充電用とは別にネッククーラー用のモバイルバッテリーがあった方が良いです。
ポケットに入れて使う方は、10000mAh。
バッグに入れて使う方は、スマホ用と兼用で20000mAhって感じでしょうか。
ちなみに10000mAhのモバイルバッテリーの満充電の電気代は、約1円。ネッククーラーはお財布にも優しいです。
● 10000mAhの場合
● 20000mAhの場合
PDについて
● PD(Power Delivery)とは、USB Type-Cコネクタに対応した給電規格のこと。
PD対応のモバイルバッテリーの場合は、そのW数に応じた充電器が必要になります。
※もし充電器に、5V – 1Aと記載されている場合:5V × 1A = 5Wでしか充電できません。
ちなみにケーブルもW数に応じたものが必要・・・ですが、ケーブルは基本モバイルバッテリーに付属しています。
Anker(PD対応)のモバイルバッテリー
● 10000mAh(PD対応 18W充電可)
● 20000mAh(PD対応 18W充電可)
20000mAhの場合、通常のもの(5W)では空になると一晩じゃ充電しきれないため、PD対応のものの方が良いです。
まとめ
以上は昨年のモデル(Evo)と比較した感想です。
最新モデルのSlimは、冷却グッズとしての本分である冷却性能をさらに強化したモデルなので、初めて使う方はもちろんのこと、過去モデルを持っている方でも十分買い替えアリの製品に仕上げたという印象ですね。
▶︎ ツイッターの口コミ
元祖サンコーから出た最新型のネッククーラーSlimを買ったぞ!首に装着してガンガン排熱できるガジェット なんたって小さい!軽い!ヨソのパチモンも買ったことあるけど正直ケタ違いに快適 夏はこれがないと体内のオタク・コアが熱暴走で爆発してしまう pic.twitter.com/b7vHA57gg5
— 始条 明 (@AkiraShijo) May 18, 2022
ネッククーラーSlimきた!
去年のネッククーラーで惜しかったバッテリーの外れやすさ風量ボタンの押しにくさ落としそうな危険性全部改良されててすごい 使うの楽しみ pic.twitter.com/DAXPlU6fOm— 雨間(あまあい) (@amaai39) May 15, 2022
サンコーのネッククーラーがめちゃくちゃいい!頸動脈の血液を冷やして頭を冷やしてくれるから熱中症対策としてめちゃくちゃいいかも! pic.twitter.com/caJ28P9AW1
— 前田真吾【porte hair 姫路 縮毛矯正】 (@shingo_lucky) June 2, 2022
ネッククーラーは、もはや暑い夏を乗り切るための必須アイテムと言っても過言ではないでしょう。
熱中症対策にもよいですし、全ての人におすすめできます。