
ようやく雨が止む兆しが見えた。まだだいぶ先とはいえど・・・。
宿のご主人によると、今の時期にこんなに雨が降り続いたのは初めて、だそうだ。やはり異常気象らしい。
あめあめふれふれの巻

コンビニで朝食とおやつ(プロテインバー)を購入。
今日の行程は、宿から往復(打ち戻り)で約20km。荷物もないし、ちんたら歩いていてもすぐ終わる距離である。

ここまで雨が続くと逆に、八代亜紀の『雨の慕情』のような気持ちになるから不思議だ。(うそだけど)

橋を渡る際に目に入ったでかい山門・・・のようなもの。


あーあー、水がすごいな・・・。
第44番 大寶寺(だいほうじ)

44/88寺。ここでようやく寺も半分に達した。
私の場合は、一部の寺を飛ばして来てるから、正確にはまだ半分ではないけども。

仙人から電話が来た。どうやら体調を崩して数日間寝込んでいたため、携帯電話を充電することができなかったらしい。
しかしこの辺は電波が悪いため、ろくに話すこともできずに電話が切れてしまった。唯一聞けたアドバイスは「これから寒くなっていくから服を買いなさい」のみ。
ここ数日、宿でお遍路さんと合わず、情報交換が出来ていないため不安が募る。

ブラインドコーナーなので、耳をすましながら歩くが、そろそろ反対側に渡らないとダメだろう。
しかしこの道は左右どちらも歩道が狭い。

見るからにやばそうなトンネル。(歩道がない!)

一時的に雨が止んだので、バッグにポンチョと折りたたみ傘をくくりつける。

毎度おなじみ良心市。いらっしゃいませの『せ』の文字がぎゅうぎゅう詰め。よく見たら『料金はこちら』の『ら』の文字もだ!
下書きしなよ!・・・と思うも、ひょっとしたらわざとそうしているのかも?

なんだか背筋がぞわぞわする肌模様の岩山。うひ〜。

グーグルマップを使って進んで来たが、この辺りまでしかナビゲートできないみたいだ。グーグルマップも万能ではない。

ここからはみんな歩きになるようだ。

料金箱が置いてある無人有料駐車場。料金は時間に関係なく一律300円。
こんな田舎で金とるのかよ!・・・と思うも、ひょっとしたら平地自体が少ないのかも?

まだまだこれからなんだとさ。坂も人生も。

坂道を登る。

階段を登る。

見つけた。トカゲか、イモリか、ヤモリを!

集団地蔵の先には・・・・
第45番 岩屋寺(いわやじ)

寺。

境内にある謎のはしご。高さは4〜5mくらいだろうか。

上には法華仙人堂跡があるようだ。でも跡か・・・。
ちょうど梯子から降りて来たお兄さん(車で区切り打ち)がいたので聞いてみた。
「上に何があるんですか?」
「なんか小さい祠みたいのがありますよ」
「そうですか。じゃあ別に登らなくてもいいかな」
「いや・・・登った方がいいですね!」
そう言われちゃあ、登らないわけにはいかない。パパッと登ることにする。
そしてはしごを登ってすぐにの彼の発言の意図を理解した。
めちゃくちゃ怖いのだ!
下から見てる分には大したことなさそうに思えるのだが、見るとやるでは大違い。想像していた10倍は怖かった。一応、高さが関係あるのだが、私は別の部分でも恐怖を感じた。
国民宿舎 古岩屋荘

打ち戻ってきて、古岩屋荘で昼食。

この辺はここくらいしか食事処が無い。

帰りも全く同じ道。
同じ道を通るのはあまり好きではないが、そもそも好きな人ってのはいるのだろうか。うーん、でも世の中は広いし、いるんだろうな。

行きは見落としていたが、見晴らしの良い場所もあることに気づいた。
でも同じ道を通るはの好きじゃない。退屈。

太陽が出ないとやや陰鬱な気分になる。
でも天候に関係なく、いつでも陽気な人もいるんだろうな。世の中は広いし。

ヘンロ小屋に誰かがゴミを置いていったようだ。
見つけてしまったもんはしょうがない。「今回だけだぞ!」といもしない相手に呟いた後、拾っていくことにした。
でも本当に今回だけ。こっちだってそんな余裕はないのだ!
遍路中は毎朝起床時、強烈な倦怠感に襲われ、体がバッキバキ。身体中痛いし、だるい。そして今日こそはもう無理かも・・・と思いながら出発している。これに関しては皆そうだろう。でも歩き始めりゃ意外と歩けるもんだから、不思議だったりもする。体があったまってくるにしたがって、痛みや倦怠感が緩和されるのだ。

素敵なデザインの校舎(中学校)から、吹奏楽部の練習音が聞こえる。
今日のお宿 民宿 一里木

どこかで見た記憶のあるおじさんがいると思ったら兵庫のおじさんだった。
おじさんはグーグルマップを使って歩いていたのに、スマホの電池切れで山の中をさ迷った等、私同様、道を間違えることは多いらしい。というか、私よりひどいかも。遍路地図にも文句をつけていたが、気持ちは分かる。確かに分かりづらいのだ。
でも遍路経験者が口を揃えて言うことは「最初は誰でも迷う」なので、迷う事は遍路の通過儀礼や洗礼みたいなもんなんだろう。そしてやはり醍醐味でもあるはずだ。多分!
歩数 | 38923 歩 |
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距離 | 約 20 km |