今日は初の30km超えの行程なので、気合を入れて出発!
一人で歩くのが好きなので!の巻
宿坊の女将さんに「不動岩を見にいきなさい」と言われたけど・・・
余裕がないので見に行かな〜い。
まずは山道を下って・・・
海沿いの道へ。
今日は延々こんな道かな。
茨城のおじさん
肉刺対策として、定期的にこうやって足を乾かしてるのだそう。
かなり重そうなトレッキングブーツを履いているが、振り子の原理で歩くのでそんなに苦じゃないらしい。靴下はメリノウール、そして足にワセリンを塗っていることもあり、肉刺はまだ1個しかできてないとのこと。
おじさんは朝3時に出発したものの、早く着きすぎて宿が開くまで待ちぼうけになったりしたこともあるそうだ。おおらかで呑気なおじさんみたい。
舗装路も平坦に見えて案外凸凹している。というのも、水はけを良くするために、あえて緩めの傾斜にしているところも多いらしいのだ。
そういう道のときは側溝の上を歩くようボランティアのおじさんに教えてもらったのだが、疲労が蓄積してきた今初めて分かる。確かに歩きやすいのだ。人からのアドバイスは素直に聞いておくものである。
ただし杖を使う人は、側溝の穴にハマらないよう注意が必要だ。
今日はどのあたりまで行くのだろう。
もちろん地図上では分かるのだけど、肉眼で見る景色だとさっぱりわからないのだ。
他のお遍路さんに追いつく。この店で昼食をとる方もいるようだ。
高知はバイクでツーリングしている人が非常に多い。今日だけでも2、30台は見た。
ようやく【茨城のおじさん】から解放された。
最初に自販機で会って「じゃ、先行きますね」って言ったらついてくるし・・・
休憩所のようなとこで「じゃ、先行きますね」って言ったら「待ってくれ」ってとめられるし・・・
他のお遍路さんに追いつこうとしていたが、私の代わりになる相手が見つからなかったようで・・・
「あそこにスーパーがあるからご飯が食べられるよ」と言われもう諦めてしまった。
でも私がよっぽど困った顔でもしてたのだろうか。おじさんはスーパーに着いたら、ムスッとして一言も喋らなくなった。ひょっとしたら私が話を振らなくなったからだろうか?でももう振る話題もないし、おじさんは話を振って来るようなタイプでも無いし、どうしようもない。
おじさんはさみしん坊なのか知らんが、どうも1人が嫌いな人みたいだ。正直、私とは真逆のタイプである。
昨日会った20代の女みたいに
「私は一人で歩くのが好きなので!」(私の場合は本当)
と突っぱねることができれば良かったのだが、それはそれで難しい。多少なりとも悪意のようなものが感じられるのであれば、遠慮なく言えるのだけど、そういうわけでもなかったからだ。あとそもそも誘われてもいないし・・・。
でも自分より歩くのが速い人に関しては、はっきりと意思表示をしないとどうにもならないということが分かった。速度で引き剥がすことができないからである。
おそらく幕末の志士の墓だと思われる(テキトー)。
遍路道沿いで初めてドラッグストアを見た!多分だけど・・・。
ドラックストアなんかいくらでもあるでしょ!・・・くらいの感覚で遍路に来ると痛い目を見ることになる。もちろん遠回りをすれば寄ることはできるけど、案外そんな余裕はない。そもそも遍路道沿いを外れるという人自体、稀なのだ。
ただしコンビニはどこにでもある。基本的にコンビニで手に入らないものに関しては、現地調達よりも持参した方が良い。
しかし高知はビーチ(砂浜)が少ないな。沿岸部のほとんどがこんな感じだ。
今日のお宿 浜吉屋
13:30に宿に到着。荷物を預けて、打戻りコースへ。
巡礼用語で、寺を打った後来た道を戻ること(往復で同じ道を通ること)。
ここから寺へは地図がなくても分かると宿のご主人が言っていたので、遍路地図を置いて来た・・・のだが、全然分からん。
近くにいたお遍路さんが道を教えてくれた。どうやらここが近道のようだ。
が、道の先にいたおばちゃんに「ようこんな道通るなぁ」と言われる。ついでに寺への道を教えてもらったのだが、この道の突き当たりを左に進むそうだ。
画像を見てもらえば分かると思うが、進んだ先が突き当りかどうか微妙な感じだったのでまっすぐ進んで民家に入りそうになってしまった。
突き当たりとはここのことだったようだ。
寺までは、あと2キロ。
どんな奴が書いてるか気になる方もいるだろうと思い、鏡で自撮りをしてみた。
なおこの格好はバックパックなしの軽装バージョンだ。
ここから未舗装路の山道へ。マムシ注意の看板にビビりながら進む。
なんと下山中の三重の先達さんと再会。
同じ先達といえど、香川の先達さんとは装備や服装に対するコンセプトは異なる。このおじさんは、キャップをかぶり、トレッキングポールを使用するなど、トレッカーやハイカーのような出で立ちだ。
また廻り方もかなり特殊で、出発前に全ての宿を押さえた上、分刻みでスケジュールを組んでその通りに進んでいるのだ(一部、電車も行程に組み込んでいる)。
大抵のお遍路さんは、経験を積むごとに計画がどんどんゆるくなって行くそうなのだが、このおじさんは別。どうやらこういうやり方が好きなようだ。
しかし、あれだな。なんか知ってる人に会うとちょっと安心する。
第27番 神峯寺(こうのみねじ)
山門前に托鉢遍路さんがいたので、試しにお接待してみた。
さきほど会った茨城のおじさんは、大きな声で読経。まるでストリートミュージシャンのようだ。すると先ほどまで、ほぼ声を出さずに口だけパクパクしながら読経していた他のお遍路さんが声を出し始めた。
この行為に関しては私も経験があるので分かるのだが、読経しにくいからなんだと思う。でかい声で読経されると、周りの人は困ってしまうのだ。例えるなら、自分が数を数えてる最中に、横から「28!49!13!89!」とでたらめな数字を言われるくらい邪魔な感じに近い。
うーん、知らん人じゃないし、私から伝えた方がいいだろうなぁ。
ちょっと言いにくいけど・・・
「私みたいな小僧が言うのもなんですけど、人がいるときは小さい声でやったほうがいいですよ」
親切心のつもりで、そう伝えた所、
「そんなわけない!自由にやっていいはず」と返された。
だめだこりゃ。一瞬で心が折れた。決まりではなく、私はマナーやモラルの話をしたつもりなのだけど、うまく伝わらなかったようだ。
ただ茨城のおじさんは元々夫婦で廻る予定だったのだが、奥さんの体調が芳しくないため一人で来たという経緯も聞いていた。そういう理由で力を込めて読経しているのかもしれない。もしそうならその気持ちも分からんでもない。
でもなぁ、うーん。私の言い方が悪かったのかな?疑問形で言ったら良かったのかな?どう言ったら良かったんだろう?難しいな・・・。
この方は野宿で廻っているそうだ。言うなれば、遍路でのストロングスタイルといっても差支えなかろう。
でかいビデオカメラを携えていたので、ひょっとしたらバラエティ番組の収録中なのかもしれない。
それともユーチューバーだろうか?
もう稲刈りの時期なのかな。
さきほど道を教えてくれたおばちゃんから「さっき左に曲がらなかったろ」と言われた。どうやらしばらく見てくれていたようである。ありがたい話だ。
宿に到着
30km超えの行程だったが、思ったより早く終わった。
おまんま食って、グースカピー!
歩数 | 34182 歩 (※歩数計を山に持って行き忘れた) |
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距離 | 約 32km |