民宿磯屋では、荷物を三好旅館(約20km先)まで送るサービス(有料)を行っていたので、お願いした。これでしばらくは軽装で歩くことが出来る。
今日の行程は比較的長距離なのだが、あいにくの雨模様。
雨にぬれても明日に向かって打て!の巻
ふと部屋に手ぬぐいを忘れたことに気づき、慌てて女将に電話。
「バッグに入れといたわよ〜。手ぬぐいも歩数計も」
・・・・・・・・。
どうやら歩数計も忘れていたらしい。
いい加減にしろといいたいが、今回はギリギリセーフだろう。私が言えるようなことじゃないのは重々承知の上だが、できることなら忘れ物をしてしまった宿の女将らには、人間万事塞翁が馬とでも思って諦めて頂きたい。
本当にすいません。
逆打ちの人とすれ違うも、会話なんてとても無理。雨がすごすぎて。
あまりにも雨足がひどいため、バス停で雨宿りを余儀なくされる。
はぁ〜、弱ったな・・・。
おそらく東屋タイプの待合所だから、野宿しやすいと思ってしちゃうんだろうなぁ。
ベンチの上に屋根がある施設。もしくは屋根のある休憩所のこと。ちなみにこれは遍路中によく聞く言葉ではあるが、別に遍路用語では無い。
仙人が教えてくれたカルボナーラが美味いという店。
営業中と書いてあるが、まだ開店はしていなかった。ひょっとするとこれは「廃業していない」という意味なのかも?
こちらの店も残念ながらまだやっていなかった。やはり雨の中を歩くしかないようだ。
何かを養殖してるようだが、なんだろう。貝だろうか。
ここの海水はとても澄んでいて綺麗だ。
遍路地図では、四国のどの辺を歩いているのかよく分からないが、この地図なら・・・
いや、やっぱり部分的すぎてどこだか分からん。
山間の港町。
あまりに雨がひどいので、とうとうバスという選択肢も考えはじめる。
現在時刻は、8時56分。
9時11分のバスがあるけど、これに乗ったら、今日の目的地の『宇和島』まで行ってしまう。
うーん・・・
荷物のこともあるし、とりあえず歩いて先に進むことにする。
雨の日はここを走っているようだ。
私が雨宿りをしている最中、はぁはぁ言いながら何度も近づいてくるのは、正直あまり嬉しい類のものではない。雨の日ぐらい休めよと言いたいが、もう習慣になってしまっている為、やらないと気持ちが悪いのだと思われる。
スーパー銭湯があった・・・が、まだやってない。
確認したら開店時間まではおよそ30分。遍路地図を見ると食い物屋がしばらくなさそうなので、開店まで待ったほうがいいのだろうかとしばし悩む。
いや、進むか・・・進むしか無いか。
すぐ先の公園に売店を発見。やった!ここは営業中だ。
紙コップが手動であることに気づかずボタンを押してしまい、めちゃくちゃ焦った。が、コップを置かないと出てこない仕組みなのだそう。よかった。
しかし紙コップが手動の自販機なんてものが存在することにちょっと驚いた。
ホットココアを飲みながら、遅めの朝食。
徳島製粉株式会社の『金ちゃんラーメン』のちょっといいやつ。レトルトのゴロっとした肉が入っているのがウリなのかな。
麺をすすっていたら、昨日の宿で一緒だった3人組が現れた。早めに出たのに、雨宿りばかりしていたから追いつかれてしまったようだ。
「雨もひどいし、三好旅館に変更した方がいいんじゃないか?今日の宿も素泊まりだろ?だったら料理の準備をしてるわけじゃないからキャンセルしても平気だろう」とおじさんから助言をもらう。確かにおじさんの言う通りである。でもなんとなくではあるが、これはこれで悪くない流れのような気がするのも事実。というのも、今まで自分の意思とは無関係に事が運んだ際は、大体良い方に転んで来たからだ。
これに関してはちょっと悩みどころである。
売店には人懐っこい猫がいたので、モフモフさせてもらった。ちょっと元気が出た。
祠の大きさは『シルバニアファミリーの家』、もしくは『リカちゃんハウス』くらい。
ここもでも養殖している。何かを・・・。
遠くに先ほどの3人組が見える。
追いついた。
まるでドラクエのようだな(並列に歩いている様が)。
実は昨晩部屋に蚊が数匹いて全然眠れなかったのだが、他の部屋には蚊取り線香が常備されていたと聞き、思わずハニワ顔になった。
女将さん!そりゃないよ!
彼らはうどん屋で昼食をとるらしい。私も寄ろうかと思ったが、並んでいたのでやめた。
食おうかと思ったが、饅頭を1個売りしてなかったのでやめた。
コンビニに寄ろうとしたがやめた。
だってまだオープンしてないんだもん!
店舗もカラオケも店主の手作りだったらすごいな、と思った。
意図は分からないが、ひょっとしたらやなせたかしの熱狂的なファンなのかもしれない。
三好旅館
この宿で荷物(バックパック)を受け取る。
対応してくれた女将はすごく感じが良かった。おそらくここは“ 当たりの宿 ”だろう。
渋い街並みを進む。
四国全体に言えることだが、四国はおよそ20年前の日本の風景そのもののような感じがする。どことなく。なんとなく。根拠もなく。
三好旅館の女将に聞いた橋を渡る。
この橋さえ渡ればあとは問題ないんだと。
橋を渡った後にパン屋を発見。
でも戻るのが面倒臭いので諦める。
腹が減ったが、三好旅館の女将にお接待してもらったエスカップを飲んで凌ぐことに。
ようやく宇和島に突入。
松山も、もう射程距離だ。いや、それはちょっと言い過ぎか。
ここは歩道が狭く、交通量の多いやばいトンネルだった。
左側の歩道が狭すぎるため、やむなく右側を歩いたのだが、必然的に対向車にすいませんすいませんってな感じでへこへこしながら進むことになった。
しかし以前仙人から、遍路者と思われる場合、車はおおげさに避けてくれると聞いていたのだが、その通りであった。
遍路道沿いに初めてのユニクロ!
そしてヤマダ電気!
とどめのワークマン!
遍路道沿いにこういった店があるのはかなり珍しい。
新しいトレッキングポールの石突きのゴムに穴が空いてしまった。
素材がゴムではなくプラスチックっぽいとは思ってはいたが、こんなに早くダメになるとは思わなかった。側面を使えばまだなんとかなるが、早いとこ先端部の替えのゴムを手に入れないときびしい!
昨日の夕飯で食べたうどん屋だ。これはチェーン店だったらしい。
今日のお宿 民宿三原
今日も残念ながら食事なしの素泊まり。
というのも、女将さんは踵を粉砕骨折しちゃったそうで、数ヶ月休業していたそうなのだ。私が休業明け最初の客らしい。
そのため今日は朝から清掃をしていたという話を聞き、やっぱりキャンセルしないでよかった、と思った。
女将さんに問題の踵を見せてもらったのだが、その後、奇天烈な靴下の履き方をしていたのが印象的だった。
まだ痛みは若干あるらしく、大変そうだ。
今日の夕飯は、久々のマック。
ぼんやりとテレビを見ながら一人で食事。
そういや遍路中はテレビなんぞ、天気予報以外見てなかったかもしれない。大抵は誰かと会話しながら飯を食っていたからだ。
歩数 | 18766 歩 (歩数計は民宿三好から) |
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距離 | 約 38 km |